【就職】病院管理栄養士になりたい人へ

みなさん、こんにちは。

大学卒業と同時に病院管理栄養士に就職、10年勤務してきました、かすけです。

今回は就職・転職前の方々へ、病院管理栄養士になる方法とコツを公開していきます。

業界内部から見ていればやはり感覚がわかりますので、参考にしてください。

<目次>

  • 求人募集
  • 試験内容
  • 面接
  • 病院管理栄養士になる前に

求人募集

病院管理栄養士の求人は至って普通です。

その病院の採用担当者が求人募集を病院HPや就職サイトに掲載します。

ただし注意点が一つ。

経験上ですが、病院の求人募集は通常の会社の求人とはやや時期が遅めです。

これは病院の特徴といっても良いかもしれませんが、管理栄養士の求人枠はやはり医師や看護師など病院のメイン職種につたれて決められます。そのため、人事の入れ替えなどが決定するのは春から少し遅くなるので、病院の都合に合わせて見つける必要があることが多いです。

ではどのように見つけるのか?

病院側の思いを少し代弁すると

「活躍していた何十年経験者が結婚して辞めてしまう、人の補充が欲しい。」

「できれば即戦力じゃないと困る、でもなかなか来ないので新人でも良い。」

「知り合いや他病院で戦力として来てくれる人はいないだろうか…。」(→いない)

「いないなら仕方ない、新人で新しい風を入れてみるか…。」

といった感覚だと思います。

そのため、どうしても経験者は有利な部分がありますがその病院に適正でなければ新人とほぼ扱いは一緒です。

それを踏まえた上で就活側ができることは、

  • 行きたい病院があるならば、病院のHPを常時確認する(前年度の募集があるならば時期を確認しておく)
  • 行きたい病院がないならば、栄養関係の大学などには求人が集まりますので、学生の場合はそのチェックを怠らないことです
  • インターンシップでアピールする
  • 実習でアピールする

といったところでしょう。

結局は、どれだけ行きたい病院にアピールし即戦力を取れなくでも「この子で良いな…!」と思える機会を作ることが先にやれることになります。

特に現在はコロナがありますので気軽に実習や病院見学などが難しい状況です。

逆に言えば、病院側が開催している学会や勉強会に参加するだけでも目立つ存在になりやすいので、ぜひ参加してみてください。

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私の場合も倍率は60倍程の狭き門でしたが、学生時代特別講師として招かれていた病院の科長さんが休憩中、友達に連れられ何故か自己紹介をされたことがきっかけの一つだったと言われました。

試験内容

病院管理栄養士の試験内容は、教養試験・専門試験・面接といったパターンが多いです。

教養試験は一般的な参考書や時事ネタをチェックしておくと良いでしょう。

専門試験は国家試験の内容をしっかり理解していることが最も効率が良いと思います。

特に病院なので臨床栄養学の部分を詳細に勉強しておくことが重要と考えられます。

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私の場合は、教養試験はマジで算数、社会の問題を解かされるような内容でした。流水算という中学受験する子が解くような内容だったことをよく覚えています。

面接

面接でまず重要なことは、面接官の構成が病院の事務と採用担当者に加え

栄養部署の上司がきていることが多いと思います。

採用担当者はやはり定型文的な質問(長所や短所など)

が多いと思いますが、栄養部の上司はやはりその人柄を特に見にきます。

また注意したいのは、病院の特色をできるだけ理解しておくことです。

例えば、チーム医療が盛んな場所においてNSTをしたいと言うのは良いですが、すぐにNSTを任されるわけではありません。

それまでに給食管理・栄養指導と基礎的なことを学び、信頼を得た後任される業務です。

なので、ただNSTをしたいだけという高望みな理由では間違いなく落とされます。

NSTや栄養指導は病院栄養士になりたい人皆が同じで、採用側も当然やってもらうつもりです。

そのため、手薄になりやすい給食管理や衛生管理などにしっかり着手するといったようなアピールの方が逆に刺さったります。

英語が得意ならば、英語が読めずに論文解読に苦労している部署に大きく刺さります。

要は、病院管理栄養士だから、栄養指導やNSTなど当然やるべき内容にやる気を見せても刺さりにくく、逆に手薄になりがちな部分に強みを見出せば刺さる可能性が高いです。

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私の場合、

質問:「女性ばかりの職場で男性ですが、どのようにお考えですか?」

答え:その場合、どうしても女性の考えで構築されてしまいますが、男性の新たな考えも入れて大きな変化を生み出せるかもしれません!

と答えた覚えがあります。

病院栄養士になる前に

病院栄養士は委託か直営によって大きく異なります。

それは給食管理を委託の栄養士さんがしてくれるかどうかで業務量や勤務形態に大きな差が出ます。

直営の場合は365日給食管理を行いながら、病棟業務をこなさなければなりません。

献立・毎日の食数管理・配膳前チェックなどNSTが終わった後に行う必要があったりと皆で助け合って行動しなければ一日は終わりません。正月も病院によっては出勤が必要です。そのため、料理の知識は必要ですし、調理師さんとのコミュニケーションも必要になってきます。

この作業はお店の商品にしっかり触れ合いながら仕事をしているようなものなので、商品説明、患者さんへの給食の味などはしっかり理解した上で栄養指導をすることができます。

業務が多い分幅広く管理栄養士として成長できます。(昔の栄養士ほど給食管理をしていた人が多いので、栄養士界隈に順応することもこちらの方がわかりやすいです。)

委託の場合はその商品部分は委託してしまっているので、直営ほど触れることはできません。その分病棟へ上がれるチャンスは増えます。

現代は浅く広くよりも尖った能力を欲する傾向にあります。

給食管理はもう委託の栄養士さんにお任せして自分は食事よりも患者さんの栄養状態や経腸栄養剤・輸液などを先生と話しながらバリバリやっていきたいというならば委託を選択すべきでしょう。

(もちろん、新人の頃は最低限の給食管理などは覚える必要はありますが。)

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新人教育で給食管理を教えようにも料理の知識が足りず詰まってしまう人も少なくありません。

栄養士=食べることが好き

というジンクスは崩れかかっているのだと感じた瞬間でした。

近年、病棟担当制が普及する中、自己の商品を知らずに栄養指導をしている栄養士は多くなってきていると思います。

栄養指導をしてもらう側も料理の知識皆無な栄養士に指導してもらいたくはないでしょう。

栄養指導は結局料理の話をするところまで必要ですので、ぜひ心に留めていてください。

以上、辛口な内容も多かったと思いますが参考になれば幸いです。

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